映画評 『スクール・オブ・ロック』

総合評価
★★★☆☆

こりゃ、楽しいわ。
今まで結構重たい映画を中心に見てたけど、これは見るのに変な抵抗とかしなくて済む。
軽いノリでポチッと、ね。
しかも常に笑いが絶えない。
内容は単純明快で、ロックをこよなく愛するデューイがお坊ちゃま・お嬢ちゃまたちの通う進学校の教師になりきり、ロックの神髄を叩き込みバンド大会での優勝を目指す、というものだ。
見ていてストーリーの流れがわかってしまうので、普通の映画だったら退屈してしまうが、この映画はなぜか最後まで退屈しない。
その理由の一つは、恐らくデューイを演じるジャック・ブラックの演技力だろう。
たとえ役であっても、あそこまで自分の役を消化し、馬鹿になりきれる役者はそうなかなかいないだろう。
もしくは、ジャック・ブラックが本当の馬鹿か・・・。

クラシックばっか聴いていて、ロックの「ロ」の字も知らなかったお坊ちゃん・お嬢ちゃんたちが、デューイに感化され、最後は自ら積極的にバンドに関わるようになるまでの過程が実に見ていて面白い。
さらに、保護者達の変化の様子も面白い。
ロックを下品な音楽だと思い込んでいる保護者達が、保護者会でデューイが偽の教師だと知るや否や怒り爆発。
バンド大会の会場に押し寄せると、そこには激しくプレーするわが子の姿。
他の保護者にわが子のプレーを褒められ、「あれ、ロックも悪くないなぁ・・・」と思い始める保護者達の単純さww
保護者なんかね、勉強であれロックバンドであれ、わが子が目立ちさえすれば何でもオッケーなんだよ、きっと。
単純な生き物さ・・・。

あ、あとこの作品はとにかくロック好きなら誰しもが知ってるような有名ギターフレーズ、バンド名などがバンバン出てきます。
ロック好きならきっと見ていてニヤニヤが止まらないでしょう。
まぁ、一度は見ておいて損はありません。


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スクール・オブ・ロックSchool of Rock)』
2003年作品
上映時間108分
監督:リチャード・リンクレイター
脚本:マイク・ホワイト

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