帰省ついでにがっつり観光(3)〜秩父編〜
帰省ついでにがっつり観光(2)〜行田編〜の続き.最終日の3日目は,秩父の聖神社,秩父神社,三峯神社を訪れたので,その感想について書くことにする(ほとんどは自分の日記から転載).
3日目の今日は,朝9時前に家を出発してバイクで”大都会”秩父へ出かけた.
吉高由里子出演する西武鉄道のCMの影響からか,はたまた,某アニメの舞台になった影響からか,最近秩父の人気が上昇している気がする.そんな中で,考えてみれば私はろくに秩父を観光したことがなかった.去年の正月に長瀞アルプスを登った際,ついでに宝登山神社を参拝したことはあったが,秩父三社のうちの他の2社へは参拝したことがなかった.ということで,今日は他の2社,即ち,秩父神社と三峯神社へ参拝することをメインに観光することにした.実家から秩父までのルートは,山道とも里道とも言い難い,田舎道を通ってゆくものだ.交通量が少なく,気持ち良く走ることができた.
1時間ほどすると,秩父市黒谷へ着き,「銭神様」の御利益があるという聖神社を参拝した.その昔,この地で採れた銅を京へ献上していたが,その銅を用いて和同開珎が作られたという.そのため,この地は日本最初の流通貨幣発祥の地と言っても過言でないのである.
聖神社を参拝してから近くにある和銅露天掘り跡へ行った.沢沿いの崖に黒く窪んだ跡があり,そこが露天掘り跡らしかったが,少々分かりにくかった.近くには和同開珎の大きなモニュメントが建ててあった.このモニュメントは例のCMにも出てくるので,少し興奮した.
その後,近くの美の山にあるという堀坑跡と和銅精錬所跡を見にいくことにした.
しかし,この場所がわかりにくく,(観光案内板には載っているものの)殆ど観光客は訪れることがない場所のようだった.現地の人2人に聞いてようやく散策路の入り口を見つけることができた.精錬所跡は入り口から距離にして700mほど歩いて下ったところにあり,想像以上に高低差があったので,行き(下り)は良かったものの,帰り(登り)に苦労して背中に汗をびっしょりかいてしまった.堀坑跡は山の中に掘られた大きな穴で,穴周辺は異様な雰囲気を出していた.穴に向かって「やっほー」と叫んでみると自分の声が共鳴して聞こえた.穴がどこまで掘られているのか,入って確かめたい気持ちがあったが,怖くて結局やめてしまった.あたり一帯やけに静かで私以外の人もいる様子はなかったので,好奇心よりも恐怖心が勝ってしまったようだ.和銅精錬所跡は,説明文の書かれた案内板が立っているだけで,何もない更地であった.正直がっかりした.和銅の欠片でも残っていないものか,と精錬所の跡地をウロウロしてみたものの,何も見つからなかった.それにしてもなぜこんな辺鄙なところに精錬所を作ろうと思ったのか.
美の山を下りてからは秩父神社へ向かった.この社は延喜式神名帳にも記載されている,二千有余年の歴史を持つ関東屈指の古社だ.御祭神の一つは八意思兼命で,この神様は政治・学問・工業・開運の祖神のようなので,まさに工学を学ぶ私にぴったりの神社のように思えた.
社の四方の屋根の下には美しい彫刻が施されていた.「子宝 子育ての虎」は日光東照宮の彫刻でも有名な名工 左甚五郎の作品である.よく見ると,母虎が豹である.当時,狩野派では,虎の群れを描くときに豹を一匹入れるのが定法とされていたからだそうだ.
「お元気 三猿」は,日光東照宮の「見ざる・言わざる・聞かざる」と比較すると,真逆で,よく見・よく聞き・よく話そうとする猿が彫られている.
「北辰の梟」は八意思兼命の思慮深い使徒らしく,知恵のシンボルでもあるらしい.
「つなぎの龍」も左甚五郎の作品で,立派なものだった.
一通り見終わってから,御朱印をいただいた.
秩父神社参拝後は三峯神社へ向かった.同じ秩父市にあるはずだが,驚くことに1時間ほどかかった.三峯神社は秩父でもだいぶ奥の方にあり,途中から山道を上っていく.この時期でも寒さを感じた.とても埼玉にいるようには思えなかった.東北の,どこか奥まった山をバイクで走っているような感覚だった.三峯神社は標高1100mのところに建っていた.参拝道の手前には珍しい三ツ鳥居がある.
ここ三峯では,山犬信仰が根付いているため,狛犬が狼である.
この地では古くから狼は神の遣いとして見られてきたようだ.三峯神社はイザナギノミコトとイザナミノミコトを祀っており,創建は日本武尊によるものとされる歴史ある社だ.鳥居をくぐると背の高い木が立ち並ぶ道を歩いていく.霧が上り神秘的な感じがした.
標高が高いことと,アクセスに難があることが相まって,三峯神社の空気感は他の神社では感じられない荘厳さがあった.これほど神秘的な神社は初めてだった.真冬の,積雪の時期に参拝するのも素晴らしいと思った.ももクロのメンバーもここを参拝したことがあるらしく,写真とメンバー全員のサインも飾ってあった.
ここでも御朱印をいただいたが,オオカミの絵がある素敵なものだった.巨大な日本武尊像を見たが,さほど感動はしなかった.
その後,遥拝所で遥拝したが,霧が濃く,祀ってある三山(白岩山・妙法山・雲取山)を見ることができなかった.
帰りに参拝道手前にある大島屋にて,CMで吉高由里子が食べているわらじカツ丼を食べようかと思ったが,ぼっち飯に抵抗を感じてやめた.帰りはそのまま実家へ直帰した.
昨日・今日の二日間で地元埼玉を観光できたので良かった.まだまだ埼玉には行ったことがない場所がたくさんある(面白いことに,私は埼玉より今住んでいる宮城の方が詳しいかもしれない)ので,今度帰省した時にでもまた埼玉観光をしようと思う.
3日目の今日は,朝9時前に家を出発してバイクで”大都会”秩父へ出かけた.
1時間ほどすると,秩父市黒谷へ着き,「銭神様」の御利益があるという聖神社を参拝した.その昔,この地で採れた銅を京へ献上していたが,その銅を用いて和同開珎が作られたという.そのため,この地は日本最初の流通貨幣発祥の地と言っても過言でないのである.
聖神社を参拝してから近くにある和銅露天掘り跡へ行った.沢沿いの崖に黒く窪んだ跡があり,そこが露天掘り跡らしかったが,少々分かりにくかった.近くには和同開珎の大きなモニュメントが建ててあった.このモニュメントは例のCMにも出てくるので,少し興奮した.
その後,近くの美の山にあるという堀坑跡と和銅精錬所跡を見にいくことにした.
しかし,この場所がわかりにくく,(観光案内板には載っているものの)殆ど観光客は訪れることがない場所のようだった.現地の人2人に聞いてようやく散策路の入り口を見つけることができた.精錬所跡は入り口から距離にして700mほど歩いて下ったところにあり,想像以上に高低差があったので,行き(下り)は良かったものの,帰り(登り)に苦労して背中に汗をびっしょりかいてしまった.堀坑跡は山の中に掘られた大きな穴で,穴周辺は異様な雰囲気を出していた.穴に向かって「やっほー」と叫んでみると自分の声が共鳴して聞こえた.穴がどこまで掘られているのか,入って確かめたい気持ちがあったが,怖くて結局やめてしまった.あたり一帯やけに静かで私以外の人もいる様子はなかったので,好奇心よりも恐怖心が勝ってしまったようだ.和銅精錬所跡は,説明文の書かれた案内板が立っているだけで,何もない更地であった.正直がっかりした.和銅の欠片でも残っていないものか,と精錬所の跡地をウロウロしてみたものの,何も見つからなかった.それにしてもなぜこんな辺鄙なところに精錬所を作ろうと思ったのか.
美の山を下りてからは秩父神社へ向かった.この社は延喜式神名帳にも記載されている,二千有余年の歴史を持つ関東屈指の古社だ.御祭神の一つは八意思兼命で,この神様は政治・学問・工業・開運の祖神のようなので,まさに工学を学ぶ私にぴったりの神社のように思えた.
社の四方の屋根の下には美しい彫刻が施されていた.「子宝 子育ての虎」は日光東照宮の彫刻でも有名な名工 左甚五郎の作品である.よく見ると,母虎が豹である.当時,狩野派では,虎の群れを描くときに豹を一匹入れるのが定法とされていたからだそうだ.
「お元気 三猿」は,日光東照宮の「見ざる・言わざる・聞かざる」と比較すると,真逆で,よく見・よく聞き・よく話そうとする猿が彫られている.
「北辰の梟」は八意思兼命の思慮深い使徒らしく,知恵のシンボルでもあるらしい.
「つなぎの龍」も左甚五郎の作品で,立派なものだった.
一通り見終わってから,御朱印をいただいた.
秩父神社参拝後は三峯神社へ向かった.同じ秩父市にあるはずだが,驚くことに1時間ほどかかった.三峯神社は秩父でもだいぶ奥の方にあり,途中から山道を上っていく.この時期でも寒さを感じた.とても埼玉にいるようには思えなかった.東北の,どこか奥まった山をバイクで走っているような感覚だった.三峯神社は標高1100mのところに建っていた.参拝道の手前には珍しい三ツ鳥居がある.
ここ三峯では,山犬信仰が根付いているため,狛犬が狼である.
この地では古くから狼は神の遣いとして見られてきたようだ.三峯神社はイザナギノミコトとイザナミノミコトを祀っており,創建は日本武尊によるものとされる歴史ある社だ.鳥居をくぐると背の高い木が立ち並ぶ道を歩いていく.霧が上り神秘的な感じがした.
標高が高いことと,アクセスに難があることが相まって,三峯神社の空気感は他の神社では感じられない荘厳さがあった.これほど神秘的な神社は初めてだった.真冬の,積雪の時期に参拝するのも素晴らしいと思った.ももクロのメンバーもここを参拝したことがあるらしく,写真とメンバー全員のサインも飾ってあった.
ここでも御朱印をいただいたが,オオカミの絵がある素敵なものだった.巨大な日本武尊像を見たが,さほど感動はしなかった.
その後,遥拝所で遥拝したが,霧が濃く,祀ってある三山(白岩山・妙法山・雲取山)を見ることができなかった.
帰りに参拝道手前にある大島屋にて,CMで吉高由里子が食べているわらじカツ丼を食べようかと思ったが,ぼっち飯に抵抗を感じてやめた.帰りはそのまま実家へ直帰した.
昨日・今日の二日間で地元埼玉を観光できたので良かった.まだまだ埼玉には行ったことがない場所がたくさんある(面白いことに,私は埼玉より今住んでいる宮城の方が詳しいかもしれない)ので,今度帰省した時にでもまた埼玉観光をしようと思う.
fin.
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