2度目のLIFE

  以前,英語の授業で,"What is the best country in the world?"というテーマで議論をした.大抵の人が"The United State"と答えた.中には"China"だったり"Japan"だったり"Germany"だったり"Canada"だったりという答えが含まれていたが,それを聞いても特に驚いたりはしない.はっきりとした理由が容易にそうぞうできるからだ.そんな中,ラボの先輩が"Iceland"と答えた.私はぽかんとなった.英語の先生は先輩のその答えに激しく同意していたが,私には何故アイスランドがBest countryに成り得るのか理解出来なかった.後でwikipediaで調べてみると,アイスランドがいかに優れていて,進歩的で,自然に優しい美しい国かがわかった.
  先輩に訊いてみた.
「アイスランドに興味を持ち始めたきっかけは何ですか?」
先輩は答えた.
「あれだよ,あの映画...なんだっけ」
  その映画はベン・スティラーの『LIFE!』であった.
「あぁー!それなら僕も観ましたよ!良い作品ですよね.でもアイスランドが舞台でしたっけ?」

...

  私はレンタルショップでブルーレイを借りてきて,21ヶ月ぶりに『LIFE!』を観ることにした.21ヶ月前に観た時もえらく感動したことは覚えているが,やはり今回も魂が震えた.この作品は間違いなく観た者に"人生の楽しさ"を思い出させてくれ,"一歩踏み出す勇気"を与えてくれるのだ.確かにベンはアイスランドの地に立っていた.そこには,しっかりと,はっきりとアイスランドの雄大な自然が描かれていた.
  はてさて,アイスランドの魅力は充分に理解出来たし,今後旅行に行きたいと思うほどでもある.しかし今回こうしてブログを書いているのはアイスランドの魅力を伝えたいからではない.今回は私の2度目の鑑賞だったが,4つの新たな発見が見つかったのだ.その発見に私は嬉しくなったので,書こうと思ったのだ.
  まず1つ目の発見はArcade Fireである.ベンがグリーンランドへ渡ることを決意し,バッグを片手に空港へ走り出すシーン,ここで流れるのがArcade Fireの「Wake Up」である.私の好きなArcade Fireの中でもとりわけ好きな曲であるから驚きを隠せなかった.21ヶ月前に観た時には気づきもしなかった.曲の持つ高揚感がシーンにガッチリ合っていて,なんだか嬉しくてたまらない気分になった.
  2つ目はDavid Bowieである.トム少佐の歌はDavid Bowieの歌う「Space Oddity」である.ベンがヘリコプターに飛び乗るシーンでやっと曲が流れ,Bowieの声が耳に入った瞬間鳥肌が立った.
  3つ目はBuzzcocksである.ベンがアフガニスタンへの準備を進める最中,父親から譲り受けたバックパックの中から出てきたのがBuzzcocksのTシャツである.冷静に考えると何故Buzzcocks?という感じだが,映るのは一瞬なので違和感はない.
  4つ目はThe Strokesだ.ベンはアフガニスタンから帰米後,eハーモニーのマネージャー,トッドに会う.初めてベンに会ったトッドは,思い描いていた人物と全く違ったよ,と言う.字幕では,インディ・ジョーンズがロックンローラーになったようだ,という表現に抑えられているが,トッドはこう言っている.
"It's like Indiana Jones became the lead singer of the Strokes"
  間違いない,ベン・スティラー若しくはこの作品の音楽担当者はなかなかのロック好きである.私と同じにおいがする.
  この作品を深夜に観たのだが,やはり感動してしまって夜明けとともに走り出したい気分になった.しかしこうしてブログをだらだら書いていたら朝の8時である.さて,今日は何をしようか.私の人生の真髄は何か.1日1日を有意義に過ごしたいものである.

コメント

このブログの人気の投稿

oasis 「Fuckin in the Bushes」という曲の重要性

約十年ぶりに『もののけ姫』を観て感じたこと

イヤホン族